【A評価】風来のシレン6 とぐろ島探検録【ローグライクの金字塔】

4.5
レビュー

【どんなゲーム?】

ファン待望の新作が17年ぶりに発売された。

今作は原点回帰!ということで、賛否両論あった面が改善され、初代シレンのようにシンプルで遊びやすい設計になっている。

もちろん、不思議のダンジョンシリーズらしく、何度も挑戦したくなる激ムズなダンジョンも健在。

「1,000回遊べる」に偽りなしの、初心者でもとっつきやすく、買いなゲームにできあがっている。

このゲームのいいところ

何度も遊べるリプレイ性

潜るたびに、ダンジョンの形や拾えるアイテムが変わり、新鮮な気持ちで遊び続けることができる。いわゆるローグライク。冒険を繰り返しているうちに、知識とプレイスキルが培われ、深層まで潜れるようになってくる過程が楽しい。

ローグライクゲームはアクション、デッキ構築、RPGと様々な形で展開されているが、スーパーファミコン時代から存在するターン制ローグライクは馴染みがあり、安定した楽しさがあった。モンスターハウスに出くわし、一手をじっくりと考え切り抜けた時の安堵感と達成感はほかのゲームにはないかもしれない。(なお、次のフロアで地雷を踏んでからの投石を浴び1ターンで死亡)

世の中に不思議のダンジョンっぽいインディーズゲームは多数あるが、さすがに本家はよくできていると感じた。

バラエティ豊かなダンジョンがたくさん

ダンジョンは一種類だけではない。アイテムとお金なしで0から始めるダンジョン、武器やアイテムをメインとせず罠をしかけて打開するダンジョン、逃げることを前提にしたダンジョン、モンスターに変化して特殊能力を使って進んでいくダンジョンなど多数用意されている。やはりどのダンジョンも一筋縄ではいかない。生粋のシレンジャーでないと初見クリアは難しいことだろう。そのため、全ダンジョンクリアを目指すならやりこみ要素は高いといえる。

前作からの目立った変更点

  • 賛否の分かれた夜システムやクセのあるアイテム説明文、まがい物アイテム等が排除された。

個人的にまがい物がなくなったのが一番うれしい。本当にうれしい。まがい物があったことで、識別が困難でストレスしか感じなかった。緩急をつけるため多少は使えないアイテムを入れるのはもちろん必要だと思うが、さすがに数が多すぎた。さらにまがい物の効果は有益なものが少なく、プレイの邪魔になるだけだった。このせいで前作を途中でやめてしまうほどであった。そんなアイテムがなくなって、シレン6は遊びやすくなったのは言うまでもない。

  • 一部アイテムが解放制になっている。

イベントを進めないと、いつまでもダンジョンに登場しない仕組み。ただ、ダンジョン解放の過程で入手できるようになるので、気になる要素ではなかった。

  • 理不尽すぎるモンスター(テリブルラビお前だよ、お前!)がいない

繰り返し挑戦しコツをつかんでいけば、いつかはクリアできる作りになっているように感じた。

便利になった点(昔からのシレンプレイヤーは大喜びポイント)

戦闘スピードがかなり速くなった、みんなが想像する3倍は速い。早送りされているような速さがデフォルトで、テンポがよく、さくさく進められる。

アイテムの売買価格を図鑑で確認できるようになった。いちいちWikiを開くことはもうない。店内であれば、持ち物一覧に売り価格が表示され、アイテムを床に置いて店主に話しかけるという手順がなくなった。

ここがいまいち

  • グラフィックはひと昔前の仕上がり

グラフィックによってこのゲームの面白さが損なわれるわけではないので、こだわりがある人以外は気にならないと思う。

  • ストーリーはおまけ

もし初見でストーリー用ダンジョンをクリアしたら2時間はかからない。お話を期待している人は注意が必要。

  • 新要素があまりない

本当に楽しいけど、夜システムや武器成長のように新要素がなく、シリーズ経験者は目新しさを感じらない可能性が。下手に新要素加えると嚙み合わず、ストレスを感じる要素になる可能性があることは重々承知しているが難しいところではある。

感想

24年2月7日現在、すでに○○万本達成とシリーズ歴代一位の売上を達成しそうな今作。この勢いを維持すれば、さらなる新作が発売される可能性が十分にある。

もしかしたら、続編ではなくトルネコが復活するかもしれないといろいろな期待が膨らむ。

トルネコがでたら本当に泣いちゃう。

他ソフトに比べて安価で、隙間時間にプレイできるソフトなので、気になっている人はぜひプレイしてみてください。

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